家族の気配を感じながら、ふっとひと息つける場所
~「ほどよい死角」のある暮らし~

家族が集まる

家づくりのご相談をお聞きしていると、「家族みんなが自然と集まれるリビングにしたい」という声をよくいただきます。

キッチンから部屋全体が見渡せて、どこにいても家族の笑顔が見える空間。

とても温かくて、マイホームの大きな楽しみのひとつですよね。

そんな「見通しのよさ」を大切にしながら、もうひとつ、

間取りの中にそっと忍ばせてみてほしいのが

「ほどよく視線が外れる場所(心地いい死角)」です。

一緒だけど…

家族と一緒の空間にいるけれど、ちょっとだけ自分の世界へ

どんなに仲の良いご家族でも、ふと「一人で静かに本を読みたい時間」や「誰の視界にも入らずにぼーっとしたい瞬間」ってありますよね。

  • 家族と同じ部屋にいたいけれど、手元の作業には集中したい

  • ソファに寝転がってスマホを見ている姿を、なんとなく見られたくない

  • 別々のことをしているけれど、声や物音だけは聞こえていてほしい

別の部屋に閉じこもるほどではないけれど、真正面から見つめ合っているのも少し落ち着かない……そんなときに、視線だけがふわっと外れる居場所があると、気持ちがすごくラクになります。

「ずっと向き合っていなくても、同じ空気の中にいられる」

それくらいの距離感が、暮らしの中では意外と心地よかったりします。

間取りの中に作れる、小さなおこもり感のアイデア

大がかりな壁で仕切らなくても、ちょっとした工夫で「気配は届くけれど、直接目は合わない」落ち着く場所をつくることができます。

壁のくぼみや本棚でつくる「小さなポケット」

リビングの一角に、袖壁を1枚立てたり本棚で囲ったりしたミニコーナー。

座ってしまえばお互いの姿は見えませんが、リビングのテレビの音や話し声はそのまま伝わってきます。

段差で目線をズラす「小上がり」や「スキップフロア」

床の高さを少し変えるだけで、同じ空間にいても目線が自然と交差しなくなります。

キッチンでお料理している人と、小上がりでくつろいでいる人が、お互いに見合わずに自分のペースで過ごせるのが魅力です。

背中を預けられる「壁ぎわの特等席」

部屋の真ん中にドンと座るより、壁を背にして座れる配置にしてみる。

背後を誰かが通り抜けないだけでも、人は不思議と身体の力が抜けてホッと落ち着きます。

心地よい

離れたり、近づいたりが気ままにできる心地よさ

姿が見えない死角があると、「ねえねえ」と話しかけたくなったときにふらっと顔を出したり、用が済んだらまた自分の場所に戻ったりと、お互いの出入りがすごく身軽になります。

「ずっと一緒に座っていなきゃいけない」という気負いがないからこそ、かえって肩の力が抜けた、自然なおしゃべりが生まれることも多いです。

家族みんなでワイワイ賑やかに過ごす時間も、一人で静かに自分の機嫌をとる時間も、どちらも大切にできる家。

図面を眺めながら、「ここに座ったらどんな景色が見えるかな?」「隠れ家みたいにくつろげるかな?」と、ご家族それぞれの落ち着くポジションを想像してみてはいかがでしょうか。

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投稿者: 山崎瑞穂 建築士

女性二級建築士。細かな気配りができる3Dプレゼンマイスター。 スタッフ紹介

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