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「目的」と「手段」をはき違えることが良くあります。
例えば、夫婦でディズニーランドに行ったけどずっと喧嘩していたら...
楽しむという「目的」を忘れ、ディズニーランドに行くという「手段」が「目的」になっていたということですよね。
働くのは「目的」それとも「手段」
「幸せな毎日を送るために」という目的で働いているはずが「毎日苦しいのに我慢している」としたら、働くという手段が知らぬ間に目的になっていないか確認したほうがいいでしょう。
では企業の目的は何でしょう?
うっかりすると「利益のため」と答えてしまいそうですが、経営学者のドラッガーははっきりと「利益は手段」であり「目的は社会貢献」だと言い切ります。
その前に社員満足が優先されるべきではないか?という考えもありますが、社員満足は目的だとも手段だとも言えます。
つまり、社会貢献という目的を果たすための近道が社員満足という手段だということです。もちろん社員満足を目的とすることも間違いではなく、その場合は福利厚生が手段であったりします。
「手段はすぐに目的のふりをする」と言われるくらい、目的と手段を明確にすることは困難です。
欲求5段階説で有名な心理学者のマズローは、トップレベルの自己実現に達した人は「目的」と「手段」を明確に区別できている、と説いていますので、年を重ねるごとに「目的」と「手段」を意識した行動をしたいものです。
家づくりは「目的」?それとも「手段」?
結論から言って、家づくりは「手段」ですよね。
でも、うっかりすると家づくりが「目的」にすり替わってしまうことがあるから注意しましょう。
家づくりを大成功したいという「目的」は誰しもが抱きます。でも家は複雑すぎて、何をどうしたらいいのか分からない、だから「モノミとか風水家相」に頼ってしまう人が一定数いて、知らぬ間に家相が良い家をつくることが目的になってしまうことがあります。最近は減りましたが、代わりに耐震性や断熱性など、数値化して分かりやすいものに「手段」を求めていて、それが知らぬ間に「目的」になってしまうことがあります。。(建築系ユーチューバーは視聴回数が稼げる数値化できて分かりやすい手段の動画を上げているので、この傾向が助長されている気がします。)
本気で家づくりを成功したかったら、まず「目的」を具体的にすべきです。例えば「家族仲良く健康で幸せに暮らすこと」は間違いのない「目的」の一つです。この場合は、仲良く暮らすために必要なこと、健康的な暮らしのために必要なことをご家族で話し合って書き出していけば、本当に大切なものが分かってきます。
性能以外にも「手段」はあります
もちろん、耐震性も断熱性などの性能も重要な手段なのでウィングホームでも最高レベルの数値を標準としています。
しかし、「家族仲良く健康で幸せに暮らす」ための「手段」は他にもたくさんありますので、様々な角度から検討することをお勧めします。
過去のお客様のなかに、耐震性などの性能だけでなく、間取りの自由度やデザイン性までも数値化して比較された方がいて流石だとおもいました。でも、「打合せが楽しいか」「工事中に不安にならないか」「アフターサービスで満足できるか」なども数値化したほうがいいと思います。
面倒かもしれませんが、30年以上この仕事に携わっている私からのアドバイスです。
幸福論
私がとても興味があるのは幸福に関わる研究です。家を建てたお客様に絶対幸せになってもらいたいので幸福論を勉強するのは当然のことです。
人が幸せを感じる要素はいくつか研究されているのですが、人によって差があることも知られています。それでも、ほぼ全員が幸せを感じる要素があるそうです。
それは『笑顔の人を見ているとき』です。
笑顔の人を見たら自分も笑顔になりますよね。それが家族だったらなおのことです。
面白いことに、この話は奥様(女性)には伝わりやすいのですが、ご主人のなかにはピンとこない人もいます。そういう場合には「逆に、家に帰ったら奥さんがストレス満々の顔してたらどうですか?」と訊くと、「なるほど!奥さんを幸せにすることが自分の幸せにつながるんですね!」と笑顔になります。
もちろん、その笑顔を見た奥様も(私も)笑顔になります(笑)