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防火の歴史
温暖な日本では古くから木や竹を主材料とした建築物が発達し、そのために密集地では大火事を繰り返してきました。
戦時中の空襲や、台風や震災と併発した大規模な火災により、経済的損失だけでなく多くの命をも失いました。
そのため、1950年から導入された建築基準法では、日本の建築物を火災から守るべく外皮(屋根、外壁等)の材質を規定し、その後も改正のたびに防火耐火に関する規制を強化してきました。
2000年の大幅改正では、防火だけでなく住人避難を重視した性能設計が取り入れられ、防火試験が導入されました。防火試験では、実物大の試験体を使って、火炉により建物内部側への火炎の貫通、温度上昇による引火が生じないことを検証するとともに、上部から相当の荷重を加え外壁が崩壊しないことを検証します。
この改正は、新たなチャンスを生み出しました。海外で普及している外壁や、今までの概念になかった外壁でも然るべき性能を有していれば、国内で採用したり販売することが可能となったのです。逆に、木壁など古くからある外壁であっても防火性能に劣るものは使えなくなってしまいました。
日本の外壁を変える!
法改正から4年後の2004年、外壁事業を分離し、オメガジャパン㈱を創立しました。
そのときの経営理念が『日本の外壁を変える。』です。
でも、どう変えるのか意味不明ですね。私だけに見えていて他の人には分からない。もしかすると自分にもよく見えてなかったのかもしれません。(笑)
そこで、今年になって、より明確にすべく2つの基本方針を立てました。
「外壁のデザイン・性能を向上することで日本の家の進化に寄与する。」
「日本でも連続断熱(外断熱)を当たり前にする。」
これにより方向性がより明確になりました。
そして新たな防火認定を取得
今年の夏、二つのチャレンジをしました。
8月25日は、私にとって今後の展開を占う歴史的な日となりました。ビジネスパートナーと共同でトライした防火試験に合格した日です。この外壁は直ぐに販路に乗って全国に広がっていく予定です。
さらに、宮城の大学と共同研究がスタートしました。この研究の成果が国に認められれば、日本の外壁はさらなる進化を遂げるはずです。
防火試験のための出張から戻り、たまった仕事を片付けようと早出してきたら、「おめでとう。」の垂れ幕。
嬉しさ倍増です!
家のデザインは、屋根と外壁と窓から成り立っている。
どこで聞いたのか忘れてしまいましたが、フレーズは忘れられません。
外壁には、デザイン性だけでなく、耐震性、断熱性、耐久性、防水性など多岐に渡ったニーズがあります。
家の構成要素の3分の1は外壁だと言っても過言ではありません。
そんな外壁の進化に携われることに喜びを感じます。