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はじめに
シロアリという、普段耳にはするけれど生態とかはあまり知らない生き物について少し内容をブログにしてみたいと思います。
シロアリとは
シロアリは”アリ”という名前が付いており、体もアリと同じような見た目ですが、実際はゴキブリの仲間に分類され、本物のアリとは食性も違えば、生態も全く異なる生き物なんだそうです。
シロアリの外皮はとても弱く、光に触れると紫外線によるダメージを受けます。そのため種類にもよりますが、基本的にシロアリは光や風、空気に直接触れることを避け、大木の根本などの地中深くに巣を構えて、そこから外気に当たらない地中を移動して暮らす生態をしているそうです。
シロアリは基本的に木材をエサとして食べ、木材の主成分であるセルロースを栄養源としています。本来だとセルロースというのは分解して栄養源にする事が難しい物質なのですが、シロアリは腸内に原生生物や細菌などを共生させることで、効率的にセルロースを分解して栄養源にすることを可能にしているそうです。
またシロアリは木材を求めて、巣から100m以上離れた木材でも嗅覚を頼りにたどり着いてしまう能力もあるそうです。
シロアリの種類
シロアリと呼ばれる昆虫は現在日本に22種類ほどいるそうなのですが、その中でも構造躯体を食べ荒らして木造家屋などに被害を及ぼす、いわゆる害虫と呼ばれるシロアリは5種類ほどだけなんだそうです。
その5種類の中でもヤマトシロアリとイエシロアリという種類がポピュラーなシロアリになるそうで、ヤマトシロアリが全体の8~9割を占めるほどに数が多いそうです。
シロアリによる被害
主要なシロアリであるヤマトシロアリは、湿った木材を食べて栄養や水分を摂取します。食欲自体はあまり旺盛ではないようで、家屋に及ぼす影響は緩慢なようです。湿った木材を好み、行動範囲も広くはないため、家屋への被害もの浴室や湿気の高い床下などに集中しているそうです。
一方のイエシロアリという種類は、繁殖力が強く、古い木材よりも新しい木材の方を好む種類で、食欲旺盛かつ行動範囲が広いため、家屋への被害が大きくなるシロアリです。
また、シロアリは好んで食べるものが木材というだけで、実際は畳やダンボール、プラスチック、コンクリートなども食べることがあるそうなので、木造家屋だけが受ける被害というわけではないそうです。
シロアリの好まない木材
シロアリ被害を防止する方法の一つに、シロアリの好まない樹木の木材を使用するという方法があります。
シロアリの好まない樹木としては、ヒノキやヒバ、ケヤキやベイスギなどがあります。
こういった耐腐性・耐蟻性のある樹木を建物の土台など地面に近い部分の材料として利用することで、シロアリを寄せ付けない建物とすることができます。
シロアリの役割
今まで害虫としてのシロアリを見てきましたが、自然界においては、シロアリというのは木材の主成分である「セルロース」を分解できる数少ない生物であるため、倒木などの枯死植物を分解して土に還し、森の循環を助ける重要な「益虫」と呼ばれています。
またシロアリによって作られた、無数の地中トンネルによって空気や水分を土壌深くまで運び、土壌環境をより良いものに作り変えていくという役割もあるそうです。
その場の環境によって害虫にも益虫にもなりうる生物というのも興味深いなと感じました。