ウィングホームでは、お引渡しから1カ月、6カ月、1年、2年、3年、4年、5年、6年、7年、8年、9年、10年、その後は毎5年ごとに無料で住宅点検をしています。かなりの点検数になりますが、アフター担当スタッフ2人で滞りなく対応させてもらっています。
そして、住宅点検の際には、都度アンケートをお願いして、アンケート結果を社員全員に宛ててメールして回覧しています。
理由は大きく二つあって、アフターサービスはブラックボックス化しやすくて、担当は対処したつもりでもお客様からみたら不足しているというケースが発生しやすいからです。お客様のお叱りの声も真摯に受け止められるよう、ハガキや封筒も一緒にお渡しして担当に直接渡さなくても郵送できるようにしています。(とはいえ、ウィングホームのお客様は優しい人ばかりで、いつも嬉しい内容を書いてくれますので、私もスタッフもアンケートを見るのを楽しみにしています)
全社回覧しているもう一つの目的は、住んだ後の「良かったところ」「こうすれば良かったところ」を全スタッフが知ることで、ウィングホーム全体の家づくりのレベルを上げたいからです。特に若手社員にとってアンケートは最高の宝物だと思います。
アフターサービスを社外に丸投げしているところや、仮にアフター部門があっても情報共有していない住宅会社が多いと聞きますが、本当にもったいないことだと思います。
以前お付き合いのあった住宅会社の社長さんから、回覧しない理由は、アンケートの内容がひどすぎて社員のモチベーションを下げてしまうからと聞いたことあるので、会社によって複雑な理由があるのかもしれません。
15年目の間、キッチンを照らし続けている採光窓
「15年住んでみて良かったところ」に、『北側に光が入るように工夫して作ってくださった採光部分が夏はとても明るくて助かっています。』と書いてあって当時を思い出しました。
南側にリビング、北側に対面キッチンの間取りだったのですが、キッチンに立って正面のリビング側を見ると明るいのに手元が暗いという事態が起きうると推測し、2階の天窓からトンネル状に1階のキッチンまでつながる採光窓を提案させていただきました。
15年経っても好評だったので嬉しくなりました。
床暖房は不要?
「15年住んでみてこうすれば良かったと思うところ」に『床暖房は無くても良かったです。(特に今は電気代が高くて)』と書かれていました。
こういう生きた情報はとても勉強になります。私は静岡などの温暖地には床暖房は不要だというのが持論なのですが、さらに実証された感があります。もし、床暖房の設置費が無料ならば念のため付けてもいいのですが、高価な設備ですから費用対効果を考察しなくてはいけません。
実は、エアコンをかけても床が冷たいのは隙間風が入ってくるからです。冬、室温より20度近く冷たい外気は、部屋に入った直後に床に向かい床を冷やすのです。逆に隙間風が入らないよう高気密で作れば床だけが冷えるようなことはありません。
実際に、ウィングホームの今の高気密高断熱構造であれば、エアコン一台まわすだけで家中の暖房が可能となります。
言い方を変えると高価な床暖房を設置するくらいなら高気密高断熱化にお金をかけたほうがいいと思います。実際に北国では床暖房に頼っている家は、今年の冬の電気代が恐ろしいことになっているようです。
感謝と信頼、安心感でいっぱい
「アフターメンテナンスがあって助かったこと」の欄にこう書いていただきました。
『急な困りごとに直ぐに対応してくださり、なにより安心感が強かったです。』
『15年間住んでアフターサービスに助けられています。建てて終わりではなく、寄り添っていただける姿勢に、感謝と信頼、安心感でいっぱいです。』
こんな嬉しいアンケートですから、全社回覧しない手はありませんよね。