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資金計画という言葉をご存知でしょうか?家づくりをスタートするとき、一番大事なのが資金計画です。これから家づくりを始める指南書となり、一生払い続ける住宅ローンの根拠ともなるものです。つまり、資金計画とは、人生の設計書と言っていいくらい大事なものです。
資金計画は収支計画
資金計画では資金計画書を作成します。住宅会社によって書式は違うかもしれませんが、例えば、片側に総予算をどのように集めるのか、を計画します。具体的には、自己資金と住宅ローンと親族からの援助金の合計となります。自己資金については、貯金を全て使うのではなく、貯金のなかからいくらを家づくりにまわすのかということになるのですが、最近は若いうちに家を建てる人が多くなってきたので、自己資金は100万円とかそれ以下の方も多いです。
次に、住宅ローン。いくら借りられるのかも知りたいところですが、いくらまで月々の負担が苦しくなく返せるのかを考えて借りる額を決定します。そして、親族からの援助金。若い人の親はまだ自分の住宅ローンや学資ローンを返済していることが多く、そんなには当てにできないかもしれません。とりあえず援助金は0で資金計画書を作成しておいて、あとでそれを親に見せて相談するのもいいでしょう。とにかく、用立てできる資金は、自己資金、ローン、援助の3つしかないので、これを正確に算出する必要があります。
出費はやたらと多い
反対側には、引っ越しまでに掛かる全ての費用を算出します。
具体的には
「家の建築費」
本体工事、屋外給排水やカーテンなどの付帯工事、オプションや確認申請費用
「家の取得に係る諸費用」
印紙代や登記費用、不動産取得税
「土地購入費」
土地代金、不動産手数料(1000万円の土地を紹介してもらうと約40万円) 農地転用など各種申請費、不動産取得税
「土地関連費」
造成や解体費用、水道引き込み、地盤改良、駐車場などの外構
「住宅ローン関連費」
ローン手数料、保証料、生命保険、火災保険
「その他」
地鎮祭などの祭事費用、家具家電、引っ越し費用
本当にたくさんですね。収入は自己資金、ローン、援助の3つだったのに、出費は数え切れないほどあります。
ですから、はじめてご自分の資金計画書を目にしたときは、ほとんどの方が「こんなに掛かるの?」と驚かれます。たぶん、予測していた価格より300万円以上オーバーするのではないでしょうか?
だからこそ、まず資金計画を作成するのが重要なのです。見切り発信では一生に一度の家づくりが失敗してしまいます。ちなみに資金計画に失敗した家は、駐車場や外構が全くできなくなりますが、これは家を建てたご家族の責任ではなく、無計画に家を売りつけた業者の問題です。
資金計画を通して住宅会社を選ぶ
さて、資金計画によって会社を選ぶ方法についてお話します。
まず、資金計画のためのヒアリングが丁寧かどうか。雑だったら資金計画書もいい加減になります。
内容に落ちがないか?地盤改良費は計上されているか?地盤調査の前だから不明なので計上していないという会社は、これ以外にも不明なものは後になって掛かってくる可能性があります。
細かいところでは、火災保険料は何年分計上しているのか、最長の10年一括のほうが保険料が安いので、ウィングホームは10年分の火災保険と地震保険料を載せています。でも1年分の火災保険料しか乗せてなければ一見安く見えます。
ということで、資金計画書によっておおよその建築費だけでなく、その会社の方針や誠意までも知ることができます。
プランと見積もりをつくってもらって何社かで相見積もりをするという方法ももちろんあるのですが、住宅会社からすれば数日掛かる経費のでどこが曖昧なので正直言うと無料では受けたくありません。
今は、残業規制があって会議を減らしたり、社員旅行を減らしたり、たいへんな企業努力をしているところに、頼んでくれるかどうか分からない人のために時間を使うことも躊躇してしまいます。もし、選ばれなかったら従業員のためにもならないし、会社の経営にもマイナスです。
資金計画書なら1日あれば余裕で作れるので、資金計画書を嫌がる会社はないと思います。確かに、その一日であっても無駄になることもありますが、何も分からないお客様のことを考えれば、それくらいは何とかしてくれるでしょう。
最初に資金計画をするメリット
まず、家づくりの最初にトータルの予算が明確になります。
資金計画書があると、銀行の審査が請けられていくらまでなら借りられるかが事前に分かります。
これは土地を探している途中であっても重要なことです。いくらまで借りられるか知ることで、いくらまでの土地を買えるか知ることもできます。
数社から資金計画書をつくってもらって、信頼できる会社や担当者を選ぶことができます。
以上、一番大事な資金計画のお話でした。