スィッチの種類と注意点

 

ウィングホームでは、アフターサービスの定期点検のときに毎回「住んでみて良かったところ」と同時に「あーすれば良かったと思うところ」についてもアンケートをお願いしています。
その「あーすれば良かったランキング」の不動の一位が『コンセント、スィッチの位置』だということは折に触れてお伝えしていました。しかし、その解決方法までお伝えできていなかったので、最近Youtubeで放映させていただきました。

コンセントの注意点

今回はスィッチの説明です。コンセントについてはお手数ですが、Youtubeをご覧ください。

 

スィッチは毎日使うもの

スィッチは、ケースによってはコンセントよりも大事です。

なぜなら、コンセントを刺したり抜いたりする頻度より、スィッチをオンオフする頻度のほうが何倍も多いからです。種類もスィッチのほうがたくさんあります。

使いにくいスィッチは、毎日のストレスになります。例えば、夜寝がけにリビングから階段に上がるとき、リビングライトのスィッチと階段ライトのスィッチが離れていると、リビングを消してから階段に行くまで暗闇のなかを歩くことになります。

お悩み解決のマルチプレーヤー

スィッチを付けるまでの暗闇を解決したり、急な停電の時に安心したり、困ったときはコンセントになったり。なんでも解決してしまう万能選手のような設備機器があります。

それはホーム保安灯です。

昼間は消えていて、夜になると明るさセンサによりホンノリ点灯。
停電時はパッと点灯して取り外すと懐中電灯。
外せばプレートからコンセントが現れます。

先ほどの「リビングを消してから階段に行くまで暗闇」の場合であってもリビングにホーム保安灯があればほぼ解決できます。

スィッチの進化とデザイン

私がこの仕事を始めた30年前はスィッチにデザインを求めることはありませんでした。ただどこに配置するのか、位置だけを選んでいたと思います。

25年くらい前にワイドスィッチが普及しだしました。確か当時の売り文句はお年寄りでも操作しやすいということでしたが、なんとなくスィッチが目立ちすぎる気がして、自分は気乗りしませんでした。でも、当時のお客様は目新しいからなのか付けたいと希望する人が多かった記憶があります。でも、よくよく考えれば年取ったからといって、スィッチのオンオフができなくなる可能性は高くなく、今思えば、少しでも商品単価をあげる設備機器メーカーの戦略だったかもしれません。

その次に出てきたのは、ほたるスイッチとパイロットスイッチ。ふたつともスイッチパネルに小さなライトが付いていて、ほたるスイッチは切れているときに光りますから、暗闇で照明のスィッチを探すときに便利です。パイロットスィッチは電気が流れているときに光ります。ウィングでは換気扇などが動いているお知らせとして使っています。

 

 

その後、調光スィッチというのが出てきました。当時はLEDでなくて蛍光灯が主流だったのですが、蛍光灯には対応していなくて、調光スィッチを使いたいときには昔ながらの白熱灯にしなくてはなりませんでした。白熱灯はご存知の通り発熱する、電気代が掛かる、寿命が短いという3つの欠点があります。トイレに使うには問題ないのですが、調光したくなりがちのリビングやダイニングのライトに白熱灯を使うと、後で電気料金をみて後悔するということがよくありました。

ちなみに白熱灯の電気代が100円だとすると蛍光灯は20円、5分の一です。LEDだとさらに安くて15円になります。白熱灯はフィラメントが熱せられて発光しますので綺麗なのですが、電気代が難点です。

タイマースィッチは、スィッチをいれて一定時間たつと自動で切れるタイプやオンオフを自動でするタイプなどいろいろ出ています。

センサースィッチというものもあります。壁付けのスィッチの代わりに使うものや天井に付けるものがあります。壁付けのものは、連続や一定時間経過で切れるものがあります。ホーム保安灯は明るさセンサースィッチとライトが一体になったものです。

あとはリモコン付きスイッチです。気に入った照明器具にリモコン機能がなくてもリモートコントロールができるようになります。スィッチと別にリモコンがあるタイプと、スィッチのなかにリモコンが埋め込まれているタイプがあります。

配線でも使いやすく

三路スィッチ、四路スィッチと呼ばれるスィッチもあります。これはスィッチの種類ではなく配線による機能です。3路で配線すると、二つのスィッチで一つの照明をオンオフできるようになります。例えば階段の上下を三路にすることは多いと思います。四路は3つのスィッチで一つの照明のオンオフ。二階のホールのライトを各部屋を出たところで制御したい場合とかに使うことがあります。

でも、配線のための追加工事費が掛かるので、4路にするなら天井にセンサースィッチを付ける手もあります。

ちなみにウィングホームの見積方式では、3路はスィッチ二つ分の配線工事費が掛かりますので、税別2580円が追加料金となります。

デザインも豊富

最近ではとてもたくさんのデザインスィッチが出回っています。部屋の雰囲気に合わせて色を変えたり、カタチや素材を変えることができます。スィッチの配置や酒類だけでなく、デザイン選びも楽しんでもらいたいと思います。

スイッチ配置の注意点は

以下、ウィングホームの設備マニュアルからの抜粋です。

【ポーチ灯・玄関ホール】
夜帰ってきた時の動作、夜出かける時の動作、来客時の動作を考慮する

【リビング】
玄関方向の出入口と寝室方向の出入口が異なる場合は3路スイッチを検討

【寝室】
寝る時に消灯する動作を確認(リモコン利用、サイドライト利用など)

【朝の動線】
寝室からキッチンへ向かう動線上に無理無くスイッチが配置されているか

【夜の動線】
最後に居る部屋から寝室へ向かう動線上に無理なくスイッチが配置されているか

【夜の動線2】
夜中にトイレに起きたときのスイッチ動作を検討(ホーム保安灯の明かりも考慮)

【トイレ】
基本的には外側にスイッチを配置。人感センサ付き照明の場合は内側へ

【換気扇】
24時間換気や人感センサ付き換気扇のスイッチは誤って切られない位置へ

【階段】
1、2階で3路スイッチ

【小屋裏収納部屋】
部屋外や階下で操作できるほうが便利。点灯の状態を確認しやすい

 

以上、楽しみながらも慎重に、スィッチのこと考えてもらえたらと思います。

斎藤元志

投稿者: 斎藤元志 創業者

ウィングホーム株式会社の創業者であり、現代表。自らを「断熱バカ」だと揶揄する一面も。 スタッフ紹介

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