「ホワイト工務店ってどこにあるんですか?」
スタッフから尋ねられましたが、これはブラック企業の反対側の工務店という意味です。
このお題目でセミナーの講師をしてほしいと業界最大手の新建新聞社さんからご依頼を受けました。
住宅業界はブラック企業に陥りやすい業界です。理由は、中小零細が多い、労働集約型産業(人手によって生産性が左右される)である、人出不足、高齢化など。さらに、お客様に「ありがとう。」と言ってもらえる仕事なのでついつい無理をしがち、つまり自己犠牲が起きやすいというのも理由の一つです。
講演を引き受ける前に疑問がわきました。
果たしてウィングホームはホワイト企業なの?講演なんかできる立場なの?
そこで、ブラックからホワイトまで7段階で社員に無記名アンケートを実施したところ、グレーとホワイトの間の結果となりました。
ぎりぎりセーフかなと思い、せっかくなので講演を引き受けることにしました。
ウィングホームの企業文化
画像にうっすら移っているスライドはウィングホームの企業文化です。
本当にうれしいことですが、スタッフどうしがお互いに、大切にしあい、感謝しあい、成長を喜ぶ環境になっています。
「何かお手伝いすることありますか?」「これを成長の機会にするにはどうしたらいいと思う?」という声掛けを良く耳にします。
私もスタッフの一員なので、スタッフから大切にしてもらってるのを感じるし、感謝してもらってるもの感じます。本当に幸せなことです。
心の時代の上司の役割
「どうしたらもっと楽しんでもらえるか?」
「どうしたらもっと成長してもらえるか?」
を与える立場から考えるのが上司の役割ということになります。
このタイミングで出会えた本
今回の講演は8月、9月の2回あって、多くの社長さんが聴講するというので、少しでも参考になればとの思いで盆休み返上で資料作成にあたりました。
フォー・ユーの精神で向き合っているとやはりご褒美があるものですね。3年ぶりにウィングホームの経営を振り返って様々な気づきがありました。
ウィングホームでは、スタッフどうしがお互いのEQ(マインド)を大切にしながら、アイディアを出し合い、自ら学び成長していく学園祭スタイルで仕事を進めていきます。
この環境を私は「独自の進化」だと思っていました。だから、何をどうやって社長さんたちに伝えようか?と思案しましたし、講演のあとも果たして伝わったのか、不安でした。
そんなときこの本に出合いました。
帝京大学をラグビー大学選手権で9連覇中の帝京大学ラグビー部監督岩出氏の組織論です。ご存知の通り、大学ラグビーですから毎年プレイヤーが入れ替わります。それを9連覇なので、何か特別な取組みがあるのでしょう。
その取組みについて包み隠さず書いてあります。書かなければ相手チームに知られないようなことまでも書く理由は、著者のマインドがフォー・ユーであること、勝利よりも4年間で選手が人として成長することを願っていること、1年前の取り組みを知られてもそれ以上に進化できる自信があることが読み取れました。
昭和の体育会系で育ち最初のうちは昭和の指導をしていたのが、平成生まれの若者には通じないことを知り、大きく方向転換を図った経緯も書かれていました。
平成生まれに適した仕組みとマインドは、まさしくウィングホームの理想そのもので、読みながら何度もうなずいたほどです。考えてみれば、うちで活躍しているスタッフも平成生まれです。
もう一度9月に講演会があるので、そのときは、この本を社長さんたちに紹介する予定です。私の言葉よりよっぽど説得力がありますから。
でも講演内容はこの本のパクリでなく、講演資料を作成し終えたあとでこの本に出合ったことだけは、忘れずに伝える予定です。笑