一年中快適に暮らしたいならここをチェック

温度、湿度と同じくらい重要な輻射温度とは?

ウィングホームは1996年の創業当時から「太陽と空気と元気の出る家」と銘打って「外断熱」により快適な温熱環境にこだわってきました。

快適な温熱環境の要因は大きく3つあります。それは「温度」「湿度」「輻射温度」です。このなかで「輻射温度」は聞きなれない方が多いかもしれません。簡単に言うと、「床・壁・天井の表面温度」のことです。一般的に温度というと「空気の温度」を指しますが、物体も温度を持ち輻射熱を発しています。それが人間より低ければ体温を奪われるし、高ければ体温が上昇することになります。

分かりやすい例としては、冬の窓の近くでゾクゾクと寒気を感じたり、エアコンで暖房しても足元が冷えるという現象があげられます。これは空気の温度は快適なのに、窓や床の輻射温度(表面温度)が冷たくて不快だからです。一方、夏にエアコンをかけても天井がムンムン暑くて寝られないといった現象は天井の輻射温度が高いことから起こります。

いわゆるエアコン病というのは、空気の温度と(床・壁・天井の)輻射温度が極端に異なることで、体の温度調整機能を司る自律神経がおかしくなってしまう症状です。自律神経失調症は、冷え、肩こり、動悸、腰痛、イライラ、のぼせなど様々な症状の原因にもなるため注意が必要です。

頭寒足熱は快適?

結論から言うとベターではあるけどベストではありません。
頭熱・足寒よりはベターですが、本当のベストは頭のまわりの温度と足が接する床の温度が一定であることです。
空気温度と輻射温度が同一なのがベストです。

ホットカーペットや床暖房の上に長時間いて、足が熱さでだるくなって冷たい床に逃げ出したくなった経験はありませんか?

現代の断熱技術と空調技術を利用すれば、床暖房以上に快適な空間を作ることが可能です。
その具体的な技術に関しては構造セミナーでお話ししているのですが、ここでは今日の見学会場で測定した輻射温度をご介させていただきます。

(昨日今日の見学会には87組のご来場をいただきました。この場を借りてお礼申し上げます。)

見学会場を輻射温度計で測る

輻射温度計は非接触で物体の表面温度を測定できる優れものです。アマゾンで2千円を切るものもありますので、購入して自宅や見学会場で表面温度を測ってみることをお勧めします。なぜならその温度こそが快適な暮らしのカギだからです。床・壁・天井の表面温度がプラスマイナス1℃の範囲でおさまっているのが理想です。何度が快適かは個人差がありますが、冬は18℃~24℃くらいかではないでしょうか。

ちなみに、測定の様子をお打合せ進行中のU様が見ていて、帰り際にデータを知りたいとおっしゃっていたそうなので、このブログで報告させていただきますね。

最初に外的環境を書きます。ウィングホームは、冬は家庭用のリビングエアコン1台で全館暖房を推奨しています。でも、この土日は比較的暖かい日だったので、二日ともエアコンは前日の夕方から稼働して見学会が始まる10時にはスィッチを切っていました。(ネットで調べたら土曜は最高温度12.5℃最低温度-0.1℃、日曜は最高温度15.7℃最低温度2℃でした)

輻射温度を測定したのは日曜日の午後3時半、外気は15℃でした。(家の中の空気温度を測るのを忘れるという大失態を冒してしまいました)

まずはリビングを測定

天井温度 22.3~22.7℃
壁温度  22.3℃
床温度  21.2℃

リビングエアコンがオフになっているのが写ってます。天壁床が22℃±1℃におさまっています。他の部屋より1℃ほど高いのはご来場者の熱気の影響かと推測されます。

ちなみに床温度は18℃以上あると不快に感じない。20度以上あると床暖房が不要と言われています。

2階南側寝室

天井温度 20.5℃
東壁温度 20.7℃
西壁温度 21.3℃ 
床温度  21.4℃

東壁は外気に面する壁で、西壁は隣に部屋がある壁です。外気に面する東壁のほうが0.6℃熱が奪われているのが分かります。
それでも天壁床が21℃±0.5℃におさまっています。

2階北側ホール

天井温度 20.4℃
壁温度  20.3℃
床温度  21.0℃

階段からリビングの暖気が上ってくるため北のドアのないホールでも暖かいです。
太陽の影響を受けにくい北側なので天壁床の温度差が0.7℃と安定しています。

外に熱が漏れているかをチェック

室内で温めた温度が外壁や窓を介して外に漏れていたらもったいないですよね。
外側から測って表面温度が高い部材は、他より断熱が劣っていることが分かります。

上の画像をご覧ください。

ダブル断熱の外壁の温度は、12.6℃
玄関ドアの温度は、14.4℃
窓ガラスの温度は、14.0℃
比較のために両面とも外気に当たっていて室温の影響を受けない袖壁の温度は、12.0℃

一概には言えませんが、ダブル断熱でも0.6℃分の熱は逃げていて、玄関ドアや窓からは2.0℃以上の熱が逃げているということになります。
ちなみに北玄関の家の周辺を測ったので太陽の影響は受けていません。しかも朝から雲りの日でした。

今回の測定を通じて、各部屋の輻射温度(表面温度)は20.3℃~22.7℃におさまっていました。
今回、室温を測るのを忘れてしまうという大チョンボをしてしまいましたが、天壁床に包まれている空気の温度も20~22℃代だったのではないかと推測されます。
見学会にお越しいただいた方が感じる『暖かさの質が違う』という理由がこれです。

以上のように空気温度と輻射温度(床・壁・天井の表面温度)を一定にすることは可能だし、その空間はベストな温熱環境となります。

もちろん、温熱環境だけでなく、「なるべく身体に悪いものは使わない」きれいな空気環境も快適性を大きく左右することは言うまでもありません。

これからもウィングホームは快適な温熱環境と空気環境を提供していきたいと思います。

斎藤元志

投稿者: 斎藤元志 代表

ウィングホーム株式会社の創業者であり、現代表。自らを「断熱バカ」だと揶揄する一面も。 スタッフ紹介