人は思い出のなかに生きる

39才の正月に雑誌で一目ぼれしたボルボクロスカントリー。
今回の車検は通さないので今日でお別れです。

ボルボにはいろんな思い出が詰まっています。
買った当時は自分もまだ現場に出ていたので、荷台には監督道具だけでなく何があっても困らないように、ホースリールやハンマードリルまで載せて市内を走り回っていました。
一番の思い出は、出勤ついでに3人の子供を高校に送っていったこと。長女のときは近所の友達もひろっていったので良く覚えています。

思い出がいっぱいなので新車を買ってからも手放せずに15年が経ってしまいましたが、今回思い切って廃車にすることにしました。

 

モノには思い出が詰まっている

モノを買うとき、最初はデザインや性能で選ぶことが多いと思います。でも、その後ずっと愛着を持って使えるかどうかは、『そのモノと一緒にどんな思い出を作ったか?』というが大きなポイントではないでしょうか。

これ気づいたのは17年前。

当時幼稚園児だった次男は、長男のおさがりの自転車に乗っていました。ボロボロだったので「新しい自転車ほしい?」と聞いても「いならい。」と言います。最初はなぜか分かりませんでしたが、あるとき、「このカゴが壊れているのはお兄ちゃんが転んだからだよ。」と、嬉しそうに笑って話してくれました。

そう、次男にとって自転車は単に走るものではなく、楽しい思い出の詰まった乗り物だったのです。

それから私は『モノには思い出が詰まっている』と考えるようになりました。

 

家と一緒に思い出もつくるということ

それからは、今まで以上に家づくりのプロセスを大切にするようになりました。ご夫婦一緒に楽しく打合せしてもらうため託児を用意すること。工事中毎週ウィークリーレポートを送って家づくりの醍醐味を一緒に味わってもらうこと。棟木納めや漆喰の手形、思い出のDVDプレゼントなど、家づくりのプロセスを楽しんでもらう仕組みを年々増やしていきました。

そうすることで、お客様は、単なる家ではなく『楽しい思い出がたくさん詰まった家』を手にすることができます。それこそがウィングホームの目指す家づくりであり、ウィングホームの強みです。家づくりのプロセスを思う存分楽しんでもらうことが、今ではスタッフ全員の共通認識となっています。

 

最後のドライブ

最後くらいはボルボと語り合おうと思い、掛川から菊川へ戻る途中に話しかけました。

「俺はかっこよかったかい?」

返事は帰ってきませんでしたが、自分はそんなことを気にしているんだと気づきました。

「俺に乗ってもらってよかった?」

やはり、返事は帰ってきませんでしたが、最後に語りかけました。

「俺はお前でよかったよ。」

 

注文住宅でしか手に入れられないこと

家とメンタルの関係(2016年2月10日のブログ)

もしよかったら読んでみてください。

斎藤元志

投稿者: 斎藤元志 創業者

ウィングホーム株式会社の創業者であり、現代表。自らを「断熱バカ」だと揶揄する一面も。 スタッフ紹介

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